ポケモンロードSの更新を再開したいと思います。

こちらに掲載するのはおよそ1年ぶりですね。リンクも掲載しておきます。

不定期更新ですが、なるべく早めに進めていきたいと思います。

前回の話はこちら→第16話

第1章の最初の話はこちら→第1話

では本編に入らせて頂きます。

「パラレルシティ…神秘科学の高度な技術により発展を遂げた、まさに未来都市。」
パラレルシティの夜景をビルの屋上駐車場から眺める少年。
その隣には仮面を被ったポケモンがいる。
「この街ではスピードを極限まで進化させたポケモンバトル・ハイスピードバトルが盛んに行われており、強いポケモンそしてバトルライダーも多いという。
ここでなら…俺たちはもっと強くなれる。行くぞ！我が相棒(バディ)！」
少年はPバイクに乗り、ポケモンと共に走り出す！

HSBの祭典『レジェンドカップ』が終わって1週間。
お祭りムードだったパラレルシティはいつも通りに戻っていた。
サトシ「よし！今日のお仕事終わり！帰る前にひとっ走りするぞ！」
ピカチュウ「ピッカー！！」
そんな中アルバイトを終えたバトルライダーのサトシ16歳と相棒ピカチュウ。これからHSBが出来るということで張り切っている。
サトシ「今日はどうしようかな？強いライダーがよくいるノースエリアに行って相手を探すか？それとも…」
「おーい！！」
そこへPバイクに乗った男がやってきた！
サトシ「イカズチ！退院したんだな！」
イカズチ「おう！完全復活！俺もライボルトもスピードMAXだぜ！」
サトシ「そりゃ良かった！」
イカズチ「それよりサトシ！仮面のポケモンの噂は聞いたことあるか？」
サトシ「仮面のポケモン…？」
イカズチ「数日前からHSBで連勝しまくってるライダーがいるらしいんだが…そいつは仮面を被ったポケモンを使うそうなんだ。」
サトシ「へえ…そんな話初めて聞いたよ。」
イカズチ「なあ！これからその仮面のポケモン使いのライダーを捜しにいかないか？」
サトシ「仮面のポケモン…ちょっとバトルしてみたいかも！」
イカズチ「よし！決まりだな！じゃあ捜しに行こうぜ！」
サトシ「おう！」

サトシ「イカズチの話によると仮面のポケモンはセントラルエリアとノースエリアによく出没するらしい。だからイカズチと手分けして捜すことにしたけど…」
サトシはセントラルエリアのハイウェイをPバイクに乗って疾走する！
サトシ「仮面のポケモンって本当にいるのかな？」
ピカチュウ「…ピカピ！」
ピカチュウは耳をぴくぴくと動かす！
サトシ「どうしたピカチュウ？何か聞こえたのか？」
ピカチュウはうなずく。
サトシ「よし、行ってみよう！」

別のハイウェイに乗り換え、ピカチュウが何かを聞き取った方へ向かうサトシ。すると…
サトシ「…！あれは…」
そこではHSBが行われていた！そして戦っているのは…
サトシ「仮面の…ポケモン！」
仮面を被った4足歩行のポケモン。その前足と後ろ足は全く異なる形をしており、いびつな感じがする。
「ブレイククロー！！」
仮面のポケモンの攻撃が炸裂し、ぶたざるポケモン・オコリザルが倒される！
男「な、なんつー強さだ！ひえええええ！！！」
トレーナーの男はオコリザルをボールに戻し、Pバイクで慌てて去っていく！
「ふん…ん？」
仮面のポケモンのトレーナーはサトシに気づく。
トレーナー「貴様…何者だ？俺たちに何か用か？」
サトシ「俺はマサラタウン出身・バトルライダーのサトシ！そしてこっちが相棒のピカチュウ…」
その時！ゲッコウガがいきなりボールから出てくる！
サトシ「…と、ゲッコウガ。」
サトシ(ゲッコウガが自分からボールの外に出るなんて珍しいな…)
ゲッコウガ「コウ…」
仮面のポケモン「グルル…」
サトシ「そっか…仮面のポケモンとバトルしたいんだな、ゲッコウガ。」
トレーナー「サトシ…ゲッコウガ…まさかレジェンドカップ準優勝の？」
サトシ「ああ、そうだ！俺たちはお前達にHSBを挑むぜ！」
トレーナー(こいつらなら俺たちを高みへ導いてくれるかもしれない…)
トレーナー「いいだろう。その勝負受けて立つ！」

イカズチ「ノースエリアに仮面のポケモンはいなかったな…サトシの方は…お？」
イカズチはパラレルシティをサポートするブロック型のロボット・ブロボが飛んで行くのを目撃する！
イカズチ「ブロボが形状を変化させるためにブロックを飛ばすのは大体HSBが行われる時…ってことは！？」

ブロボ「コレヨリHSBヲ開始シマス！使用ポケモンハ1体！コースハC95号線！」
サトシ「行くぜ！」
トレーナー「…来い！」

イカズチ「あっちが当たりだったか！ん？」
イカズチはあるライダーが近づいてくることに気づく。
カイリ「おーイカズチじゃない！」
やってきたのはバトルライダーの女性のカイリだ。
イカズチ「カイリか。丁度いい所に来たな！これから面白いバトルが始まるぜ！」
カイリ「面白いバトル？」
イカズチとカイリは近くのハイウェイで二人を追いかける！

二人「ハイスピードバトル！スタンバイ！！」
HSBが幕を開ける！
サトシ「こっちから行かせてもらうぜ！みずしゅりけん！！」
ゲッコウガは水を圧縮した手裏剣を連発する！
トレーナー「エアスラッシュ！！」
対する仮面のポケモンは風の刃を放つ！
みずしゅりけんとエアスラッシュのパワーは互角！相殺する！
サトシ「つじぎり！」
すぐにゲッコウガは仮面のポケモンに接近！
トレーナー「速い…！受け止めろ！」
紫に光るエネルギーの太刀を繰り出しゲッコウガは攻撃！
仮面のポケモンは頭部の仮面で攻撃を受け止める！
サトシ「硬いな…連続でつじぎりだ！」
トレーナー「迎え撃て！ブレイククロー！！」
ゲッコウガのつじぎりに対し、仮面のポケモンは強化した爪による攻撃で対抗する！

イカズチ「あの仮面のポケモン…パワーはゲッコウガと互角か！」
カイリ「中々のパワーね。だけど…」

ゲッコウガの連続攻撃を完全にはさばききれず、つじぎりが命中！
サトシ(あのポケモン…仮面が足かせとなって動きはにぶい！ゲッコウガのスピードなら…)
トレーナー「トライアタック！」
仮面のポケモンの頭部が輝く！
サトシ「何！？」
炎・雷・氷のエネルギーを放つ『トライアタック』がゲッコウガに炸裂！
サトシ「大丈夫か！？」
ゲッコウガ「コウ！」
ゲッコウガはすぐに立ち上がる！

イカズチ「あいつ！頭部からも攻撃を放てるのか！」
カイリ「意外と隙は少ないのね。」

サトシ「やるな！だったらこれはどうだ！？かげぶんしん！！」
大量のゲッコウガの分身が現れる！
トレーナー「エアスラッシュ連打！」
仮面のポケモンは風の刃でかげぶんしんを全てひきが…
トレーナー「本物のゲッコウガがいない…は！」
ゲッコウガは仮面のポケモンよりかなり先にいる！

イカズチ「仮面のポケモンは速くは無い！」
カイリ「だからレースでの勝利に切り替えたってところね！」

サトシ「このままコースを走りきるぞ！」
トレーナー「そうはさせない！ニトロチャージ！！」
仮面のポケモンは炎をまとって走り出す！

イカズチ「ニトロチャージは攻撃と同時にスピードを上げる技！」
カイリ「動きが遅い欠点も対策済みみたいね…」

サトシ「みずしゅりけん！！」
トレーナー「突っ込め！」
ゲッコウガの放ったみずしゅりけんをものともせず、仮面のポケモンは距離を縮めていく！
トレーナー「エアスラッシュ！！」
ゲッコウガは攻撃を避けようとするが間に合わず！
エアスラッシュが命中し、その隙に仮面のポケモンが前に出る！

イカズチ「ゲッコウガが抜かされた！」

トレーナー「この程度か…」
サトシ「まだまだ！俺たちはもっともっと強くなる！」
ゲッコウガ「ガララアアアアア！！！」
ゲッコウガが雄叫びをあげると…その周りに激しい水流が発生し…
トレーナー「姿が変わった…！」

カイリ「来た！サトシゲッコウガ！！」
イカズチ「だけどあいつの姿…」

サトシ(ゴウショウさんと戦った時のみずしゅりけんを背負った姿にはなれないか…でも！)
サトシ「俺たちが今出せる力をぶつける！みずしゅりけん！」
トレーナー「エアスラッシュ！！」
みずしゅりけんのパワーが上回り仮面のポケモンに命中！
トレーナー「さっきよりパワーが上がっている…！」
サトシ「パワーだけじゃないぜ！つじぎり！」
さらにゲッコウガが素早い動きで仮面のポケモンを追撃！

カイリ「仮面のポケモンを確実に追い詰めている！」
イカズチ「この調子なら勝てるか！？」

トレーナー「これほどの強さとは…！だが！俺たちも負ける訳にはいかない！脅威に立ち向かい、あいつを守るためにも！」
サトシ「脅威…？」
トレーナー「ニトロチャージ！！」
炎をまとい仮面のポケモンは突撃！攻撃が命中する！
サトシ「っ！さらにスピードを上げて来たか！」
トレーナー「トライアタック！」
サトシ「迎え撃つ！みずしゅりけん！！」
ゲッコウガと仮面のポケモンの攻撃が激突し爆発する！
サトシ「うわっ！」
トレーナー「く！」

カイリ「どうなったの！？」

サトシ「はあ…はあ…この痛み…！ゲッコウガ！」
不思議な力の反動でふらふらになりながらもPバイクから降りるサトシ。
煙が消えるとそこにいたのは…
トレーナー「これは…」

カイリ「ゲッコウガも…仮面のポケモンも倒れている！？」
イカズチ「ということは…」

サトシ「両者戦闘不能…」
トレーナー「引き分けか…」
ゲッコウガ「コウ…」
サトシ「よく頑張ったなゲッコウガ。また特訓してもっと強くなって…あの力を使いこなせるようになろうぜ。」
ゲッコウガはうなずく。
トレーナー「俺たちもまだまだだな…」
仮面のポケモン「グルル…」
トレーナー「今は戻って休め。この敗北を糧にさらに強くなろう。」
トレーナーは仮面のポケモンをボールに戻そうとするが…
サトシ「待ってくれ！」
トレーナー「なんだ？」
サトシ「お前達の名前をまだ聞いてなかったな。なんて言うんだ？」
トレーナー「…俺の名はグラジオ。そして我が相棒(バディ)のタイプ：ヌルだ。」
サトシ「タイプ…ヌル…」
グラジオ「行くぞヌル。」
グラジオはタイプ：ヌルをボールに戻す。
サトシ「グラジオ！お前達とのバトル！楽しかったぜ！」
グラジオ「楽しかった…？」
サトシ「ああ！またバトルしてくれよ！俺たちもっと強くなるからさ！」
グラジオ「…ふ。俺とヌルももっと強くなる。次は負けん。」
グラジオはPバイクに乗り去っていく！
サトシ「グラジオにヌルか…この世界(HSB)にはゴウショウさん以外にも強い奴がいっぱいいるんだな…さらに強くならなきゃ！」
イカズチ「俺たちのことも忘れるなよ！」
イカズチとカイリの二人がやってきた！
サトシ「イカズチ！それにカイリも！」
イカズチ「この前はお前達に負けたが…俺たちだってあれから強く！そして速くなってる！」
カイリ「あたし達だって次は負けないんだから！」
サトシ「そのセリフ！そっくりそのまま返すぜ！な！」
ピカチュウ「ピカ！」
ゲッコウガもうなずく！

一方…
グラジオ「俺もヌルもまだまだか…俺たちはもっと強くならないといけない。あの脅威に立ち向かうため、そして…」
グラジオの脳裏に浮かんだのは白い衣服に身を包んだ一人の少女。
グラジオ「あいつを守ってやるために！」
少年は夜のパラレルシティに消えていく…